2012年4月24日火曜日

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2012年02月28日

名将の条件の周辺をウロウロと…~2011年シーズンのJリーグを振り返る・監督の横顔編③

毎度のことながら別館4thDayMarketCentreのことも可愛がってやってくださいましと切に願う今日この頃です。  「画素数=カメラの性能」説の界隈をサラッと。 「ちばぎんカップの成績とシーズンの結果=反比例」説の界隈をサラッと。~ちばぎんカップ、その2 「マルチロール=両刃の剣」説の界隈をサラッと。~ちばぎんカップ、その3   前回は、あまりサポーターさんの評価が芳しくない監督達の横顔を覗いてきましたが、今回は、賛否両論は当然あるんでしょうが、基本的にポジティブな評価をうけることの多い監督達を取り上げます。  まずは、G大阪の西野(元)監督。前エントリーの最後に引き続き、横浜FMvsG大阪(09月18日)を取り上げます。  この試合、ガンバの中盤は、武井・遠藤・明神・二川の組み合わせでした。もし、直近の試合では継続的に同じ形である、ということをチェックしていなければ、一瞬、武井・明神のダブルボランチに、2列目が二川・遠藤の「翼君・岬君コンビ」なのかなって勘違いしてしまいそうじゃありません?  2011シーズンのガンバって、全体的に誰がどこのポジション?ってことが多くなかったですか?  つまり複数のポジションで活躍した選手が多いってことですね。この試合で言うと、後半途中に、二川・武井に代わって、アフォンソ・キムスンヨンが投入されたのですが、アフォンソは元来FW登録の選手ですし、キムスンヨンもFWで起用されたことのある選手です。一方、前線のイグノ選手は4231だとウイングの位置に入ったりすることもある選手。  実態としては、武井・二川の位置に、そのままアフォンソとキムスンヨンが入ったのですが、しっかり目視して確認するまでは、誰がどこに入って、フォーメーションに変化があるのかどうか、さっぱり分からないですよね。  で、ガンバが挙げた同点ゴールは、遠藤のコーナーキックが逆サイドまで流れて、そこに青山釣り出されて空白になったゴール前でラフィーニャ選手がヘディングで競り勝って決めたもの。重要なのは、それが起こったのが選手交代の直ぐ後だということです。青山選手が釣り出されたのが致し方ないことなのか、判断ミスなのかは判然としませんが、或いはこれは「誰がFW?」状態の中で、マークの確認がルーズになったことにより決まったゴールなのではないか?とか思うわけです。  そして仮に、それが西野監督のシナリオ通りで、二枚代えに眩惑作戦的要素もあったとしたら、西野朗恐るべし、だななんて感じました    続いて、横浜FCの岸野さんを取り上げます。この監督については、鳥栖時代は声望がありましたが、横浜FCに移ってからは苦戦していますね。2012シーズンの出来によっては、ネガティブな印象の監督になるかもしれませんが、ともあれ横浜FCvs京都(11月26日)を素材に。  岸野さんといえば、赤いキャップがトレードマークの、どちらかといえば体育会系気質的な発言を好む監督さんですね。何かと言えば「気合いと根性」を強調するような印象があります。  ただ、あくまでそれは「スタートラインに立つためには最低限必要なことだよ」というスタンスと思われ、やっているサッカーは決して脳みそまで筋肉で出来ているタイプのプレーヤーでは応えきれないだろう要求をしていそうな雰囲気です。  と言いますのも、例えば藤田選手なんかに典型的だったのですが、前線の選手はPA付近、或いはPA内でも一度きちんとルックアップしてから次のプレーを選択していたように感じたのですね。  つまり、おそらく岸野監督は「いついかなる場面でも最適な選択肢を誤らない判断力」を選手に求めているのではなかろうかと。なんでもかんでもシュートを撃てば良いわけでもないが、消極的なだけで非合理的なパスも認められない、みたいな。「心は熱く、頭はクールに」的な。だとしたら(以後、以上の推測を前提に述べていきます)、それはそれで非常に素晴らしい理念ではあります。  ただ、少し疑問がないわけでもありません。つまり仮に岸野さんの目指すものが「心は熱く、頭はクールに」だとするならば、それは、J2の選手には余りにも高すぎるハードルということにならないだろうか、なんて考えるのですね。  果たして、(失礼な表現ですが)J1から転がってきた選手たちに、達成可能な課題なのだろうか、なんてことを思います。或いは、部活みたいに3年間くらいほとんど全く選手の入れ替えがなく、同じメンバーでジックリ熟成させれば不可能ではないかもしれないのですが、3年もあれば半数近くは選手が入れ替わるJクラブで、それが可能なのか、岸野さんの手腕に期待したいところです。    さて、この試合、ロスタイムを含めた最後の5分で京都が2得点をあげ、横浜FCに逆転勝ちしました。こういった試合展開を見ていると、まさに調子の良いチームと悪いチームだなという、各々のチームが置かれている状況が、ありありと伝わってきます。  つまり、この試合に至るまでの京都は絶好調で、リーグ戦終盤の勝ち点取得率は、おそらく1試合あたり2を越えていたと思います。そういうチームコンディションですので、たとえ1点ビハインドの状態でも、特に追い詰められることもなく、シッカリと試合をひっくり返してしまう。  おそらく京都は自分たちのサッカーに自信満々だったのでしょう。試合終盤だからと言って特にブレることがない。だから、語弊のある表現かもしれませんが、状況的に追い詰められていても、「リラックス」している。  逆に不振を極めた横浜FCは、1点のリードを守りきろうと、長い時間に渡って必要以上に集中力を高めていたんだと思います。「集中力を高める」という言葉を聞くと、一瞬、良いことのように思われますが、「集中した状態」とは見方を変えれば「自らを緊張した状態に置く」ということと同義であって、集中力を高め続けるというのは、緊張し続けるってことですよね。  要するに、それじゃ、もたない。  ここに調子の悪いチームが陥る悪循環があるように思います。  すなわち、「最近、勝ててない」→「いつも以上に集中しよう!」→「過緊張状態でゲームを進める」→「最後までメンタル的なスタミナがもたない」→「終了間際やロスタイムに失点する」→「次の試合こそ集中しよう」→「より一層、過緊張状態に自分たちを追い込む」→… みたいな。  そう考えると、良い監督というのは、チームコンディションが低調な状態、雰囲気が悪い中でも、適切に選手を「弛緩」させてあげられる指導者なのかもしれません。

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あなたが解雇された理由を答える?
2012年02月27日

CWCの周辺をウロウロ振り返る②

つうわけで、別館4thDayMarketCentreもよろしく哀愁!  「臨海=暗黒期」説の界隈をサラッと。  「原口=救世主」説の界隈をサラッと。  「アイスランド=非イングランド」説の界隈をサラッと。  「なでしこ=プロにあらず」説の界隈をサラッと。    柏レイソルvsモンテレイ(12月11日)  柏   19 18       モンテレイ     19 26   15      10            18      11      7 28                 17  8   22 3 5   4            5  15 21 4      21                    1  田中順也とのコンビからレアンドロ・ドミンゲスが美しすぎるボレーシュートで柏が先制するも、縦パス→19番(ベルガド)のクロス→スアソ(26番)で同点に追いつき、その後、延長戦とか、なんやかんやがあって、PKでレイソルが勝った試合ですね。  まぁ、予想通りに北中米チャンピオンは強かったですよね。キックオフからの15分間で、完璧にレイソル守備陣を崩してフリーのスアソがシュートを撃つって場面が2回もありましたし。  ゲーム序盤、全体のフォーメーションを確認しながら見ていたのですが、一瞬、「何や、最終ラインの、この高い設定は!?」とか戸惑ってしまいました。と、言いますのも、17番の選手(サバラ)がCBのようにもボランチのようにも見えて、仮にCBだったとしたら、異様に高い位置にポジショニングしているわけですよ。  実際はボランチだったので、「そりゃCBよりは高い位置にいるよね」って話なんですが、何故ゆえ、このような混乱が生じるかと申しますと、モンテレイは攻撃に移るた、左右両方のサイドバックが同時にオーバーラップしていくのですよ。で、その分17番が3バック気味に下がる、ってメカニズムだったわけですね。  なんだか微妙な既視感があったわけですが、つらつら考えるにサンフレッチェのサッカーに似ているんですね。攻撃に移るときにボランチの1枚が下がることで全体の押し上げを促す、という。17番の動きは、サンフレッチェにおける中島であったり森崎和幸であったりの動きを想像すれば、だいたい近い感じになります。  ただ、攻撃において17番が低い位置を取るということは、Wボランチの8番と17番の距離が遠くなるということです。両者が縦に離れてしまうことで、真ん中の危険なところにスペースができてしまい、後半の序盤はそこを柏が上手く使っていました。また、17番が守備、8番が攻撃に分割することで、チーム全体としても守備と攻撃に2分割されてしまい、モントレイは、なかなか前線にボールが届きませんでした。  てなわけでモントレイも、後半の途中から8番と17番の役割を入れ換えて、8番にバランスを取らせることにより、全体がオーガナイズされるようになり、17番の前への推進力も十全に発揮されるに至りました。その後は、一進一退の緊迫感あふれる熱戦でした。  ちなみに、この試合の特に前半レアンドロ・ドミンゲスがエキサイトして随分やりあっていましたね。例によってWikipediaで調べたところ、メキシコ語はスペイン語の派生形らしい。そしてスペイン語とポルトガル語は、日常会話なら問題ないくらい似通っている(と友人に聞きました)。  しかもモンテレイはアルゼンチンやチリ国籍の選手もいたりして、要するにレアンドロ・ドミンゲスと言葉が通じる選手ばかりなんですね。きっと、そこでは汚いスラングが飛び交っていたに違いありません。     モントレイvsエスペランス(12月14日)  モントレイ       エスペランス  18  9  11         15   20 8        18  28  26    17            19 21 5 15 21 24     12 3 29 6     1              1  ほぼガップリ四つの中、やや劣勢だったエスペランスの15番(ヤニック)がフィジカルを生かした個人技から先制。すかさずモンテレイもコーナーキックからのこぼれ球を21番が右足で射貫き同点に追いつくと、同じくコーナーキックを9番(デニグリス)がヘッドで完璧に捉えて勝ち越す。後半に入ってもモントレイの勢いは衰えず、デニグリスのヘッドでの落としにオーバーラップした17番が飛び込み、3点目を奪います。エスペランスも意地を見せ、後半はモントレイが抑えたこともあり、一方的に攻め立てて、PKから1点差に追い上げましたが、そのまま3-2でタイムアップとなった、という試合。  似た者同士の対決となりましたね。両チームとも中央からのショートパスに適宜ミドルorロングパスを交えながら、リズミカルに攻撃を組み立てるチーム。初戦、相手のアジアのチームを圧倒しながらもウッカリ負けてしまったところまでソックリですね。  そういう両チームですから、守備の対応もガッチリと噛み合ってしまいます。なんせ相手が自分たちに似ているということは、練習中の紅白戦のようなノリで対応していれば、だいたい適切な対応ということになるわけですから。もう、中盤の潰し合い合戦ですよ。  そんな中、エスペランスはロングボールで活路を見いだそうとします。一方のエスペランスは、中盤の逆三角形が流動的かつ神出鬼没に動きながら隙を伺い、特に右SB裏のスペースを20番が突っつき、そこからの折り返しからチャンスを生み出していました。   この試合もそうなんですが、大会を通じてGKのファインセーブやゴール前で体を張ったDFのシュートストップが目立った印象があります。もちろん、それはキーパーでありDFのファインプレーであるわけですが、それ以上にシュートの撃ち手のコントロールが良かったんだと思います。  で、その背景には日本人Jリーガーとは少し異なったメンタリティがあるのかな、なんて思うわけです。Jリーグを見ていると「技術ならば世界でも通じる」日本人の集団であるにもかかわらず、ゴールの枠を捉えられないシュートが非常に多い。  このような現象が何故に発生するかというと、おそらく日本人フットボーラーにとっては、「枠を外すこと」より「シュートを正面に撃ってキーパーに防がれること」の方が、恐怖の量が多いということになるんだと思います。それに対し、アフリカ王者なり北中米カリブ海王者的は「シュートを正面に撃ってキーパーに防がれること」への恐怖が少ない。この差がどこから来ているのか分かりませんが、なかなか興味深いコントラストでした。 

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cは、アカウントを失う方法についてのサンプルレター
2012年02月23日

賛否両論がイロイロある監督の周辺をウロウロと…~2011年シーズンのJリーグを振り返る・監督の横顔編②

てなわけで別館4thDayMarketCentreもよろしく。よろしく哀愁。  「ジョルジーニョ=ペトロビッチ」説とかをサラッと。  「なでしこ=電車通勤」という仮説のもとサラッと。  「山村=大学生レベル」説とかをサラッと。  「京川=思春期の思い出」説とかをサラッと。    ええっとですね、往々にしてサポーターは自らが応援している監督に対して批判的だったりしますよね。2011シーズンにおいて、比較的頻繁に批判の声を耳にしたのはFC東京の大熊さん。・・・なのですが、FC東京には、もう一人、真の監督がいたので、最終的にキッチリ目標を達成いたしまして、今回はこのあたりのことから。  FC東京vsFC岐阜(07月17日)、この試合でFC東京は4得点したのですが、そのうち2得点は羽生選手絡みでした。  例えば、「視野は広いけど、肝心なパスの質そのものが悪いサイドチェンジ」なんてものが1試合の中で、必ず数回は発生します。そういう場合、そのサイドチェンジは、そのまま転々と転がって相手スローインに変わるのがオチなのですが、そういうパスにでも羽生選手は諦めず最後まで追いかけます。  で、実際に時々追いついてしまう。そうすると相手も「どうせ届かないだろ」って感じで油断しているので、一気にチャンスになるんですね。羽生とは、そういう選手です。  それにしても、2011年シーズン、日に日に羽生選手は、その存在感を増していきました。  特に、高松選手の負傷に伴い繋ぐスタイルに転換してからは、「羽生のチーム」といってよい状態でしたね。  というか、監督は羽生なのか大熊さんなのか、どっちなんだ?ってな疑問がまことしやかに囁かれました。こういう、分かりやすい必殺技はないけど、チームの頭脳にも心臓になりうる選手というのは、非常に貴重ですよね。さすがはオシムの薫陶を受けただけあります。FC東京のフロント、サポーターなどの関係者は、東欧方面には足を向けて寝れないのではないでしょうか。いずれにせよ、2011シーズンの大熊さんは「ダメ監督」ではなく、「影の薄い監督」として、急速にサポーターの記憶の中で風化されていくものでしょう。    一方、何年経ってもネガティブな記憶として、がっちりサポーターの脳裏に焼き付いている監督もいるようで。  9月3日、水戸vs札幌を見に行っておりました。当日のKスタには、例によって多くの札幌サポが詰めかけていて、いつもながら大変なんだろうなぁなんて思っていたのですが、いろいろ携帯をイジって調べてみたところ、なんと数少ない茨城空港直行便が新千歳にはあるじゃないですか。  新幹線や大型スタジアムや種々のハコモノと同様に「需要があるから作る」ではなく「作りたいから作る」の代表的建造物である地方空港。その中でも静岡空港と双璧を為す「作ったけど、で、どうすんの?」的な茨城空港。札幌サポの皆様は、是非とも茨城空港に「ガキの使い」に場所を提供する以外の「必要性」を付与してあげて欲しいところなのですが、J1に昇格してしまいました。では、鹿島戦に茨城空港を使うかと言えば、どう考えても成田の方が近い。むしろ苫小牧からフェリーで大洗に行くべしってな話なわけで、今後しばらくはホーリーホック同様、茨城空港も動員数に苦労するかもしれません。  とにもかくにも札幌サポの後ろ側を通って、スタグルを求めに歩きました。ワタクシ、チープ感が漂えば漂うほど美味しそうに感じる仕様になっておりますのでチャーシューバーガーなんぞを購入します。そうなると、必然的にビールも併せて買ってしまいます。  基本的にスタジアムではビールを飲まないワタクシですが、夏の期間は、かなりの確率でタガが外れます。というよりもスタグルを買うとビールも買うのですね。要はスタグルって、基本「肉」なんで、「肉があったら脇にはビールがなきゃいけない」と、大人の教科書には書いてあるわけです。  で、チャーシューバーガーはバックスタンドのアウェイ寄りに売っていたので、札幌サポの間をすり抜けていきました。  スタジアム到着がいつも遅いワタクシは選手紹介の最中に徘徊していたのですが、チャーシューバーガーを買いに向かう途中、水戸のDF岡田選手の紹介がありました。かつて岡田選手はコンサドーレに在籍していましたので、札幌サポからは拍手が湧き上がります。  一方、買い物を終えて、席に帰るときには、水戸の監督、柱谷哲二さんの紹介がありました。これに対して札幌サポは全力のブーイング。そうですね、柱谷さんは、昔むかし札幌を率いてJ2に降格してしまったというキャリアの持ち主です。ま、ブーイングもされますよね。  ただ、ワタクシ的には少し柱谷さんに同情的だったりします。なんといっても、柱谷さんの前任者はワールドカップベスト16監督なわけですよ。そういう、少なくとも日本人としては最高の実績を残すこととなる監督さんが自らの手腕を最大限に発揮して、ようやくJ1の地位を維持していたわけですから、特別に手腕に劣った監督でなくとも、なかなか難しいですよね。勿論、当時の発言やら采配やらに不満があったのかもしれませんが…    そして、あるいは今後、札幌サポにおける柱谷さん状態になっていく可能性が小さくないのが横浜FMの木村(元)監督。  9月18日横浜FMvsG大阪で、ワタクシ、サッカー未経験者の弱点というか限界をつくづく感じました。と言いますのも、あるプレー、特に個人技が全面に出るようなディフェンスが上手く機能したとして、それがチーム戦術的な訓練の賜物であったり、監督の指示に裏打ちされたものなのか、それとも単に個人の判断や能力のみによって成り立つものなのかの判断が付かないんですね。組織的な守備が日常的な地道なチームトレーニングの積み重ねであることなら分かるのですが。  なぜ、こんなことを言い出すかと申しますと、マリノスの守備の固さが何によって担保されているかに興味があるからです。マリノスといえば伝統的な守備力を1つの大きな武器としています。で、この試合を見る限り、その強固な守備は、両CB(中澤・青山)の粘り強い対応と、危険な場面でスライディングなどでカラダを張る両SB(小林・金井)の瞬発力によって構成されているように感じました。  要するに、どちらかというと、個人のファインプレー的要素が前面に出てくる守備だと思うのですね。  何が言いたいか。つまり、マリノスディフェンスの強固さと木村監督の指導には因果関係があるのかどうかってことです。単に実力のある4人を並べれば普通の監督でも実現可能な守備なのか、それとも、なんだかんだ言って、それなりに木村監督がオーガナイズしているからこそ守備が破綻しないのか。  この辺りは実際にプレー経験のある人と、そうでないワタクシとでは、まるで評価が変わってくるんだと思います。やったことある人なら、「ちゃんと約束事がありそうだね」とか分かると思うのですよ。このあたりのことを追求してみたいとも思ったのですが、その木村監督もサクッと更迭されてしまい、この点は未経験者のワタクシにとって永遠の謎となってしまいました。   

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特徴ストアは利益率です
2012年02月17日

CWCの周辺をウロウロ振り返る①

今更になってクラブワールドカップを振り返りはじめるという、旬じゃない加減がハンパない弊ブログですが、別館4thDayMarketCentreは比較的タイムリーな内容となっておりますので宜しくでございます。  阿部と槙野とかをサラッと。 「羽生=漢」説とかをサラッと。 「ニトリ=元カノ」説とかをサラッと。    柏レイソルvsオークランドシティ(12月8日)  オークランド             柏    14                                  18  19 9 16 8 13                        15     10    21                                  20 7 3  5 15 7                        22 3 5 4    1                    21  まぁ、レイソルが一方的に攻め立てて、結果としても圧勝した試合でしたよね。田中順也の角度のないミドルシュートで先制して、工藤が追加点を挙げて。  放送の中でアナさんが発した情報なんですがニュージーランドと日本って、時差が4時間もあるんですね。日本から真南に行けばオーストラリアに着いて、そこから少しだけ東に進めばニュージーランドってイメージがあったんで、そこまで経度に差があるのかと、少し意外でした。  よく「オーストラリアならば時差ボケの心配はない」なんて言説を耳にしますが、「時差ボケ」にならない程度の差しかないという意味であって、必ずしも時差がないわけではないんですね。油断していました。というよりもワタクシが如何に海外旅行を経験していないかがバレバレでございますね。そうなんです、ワタクシ、慎ましやかに日々ツメに火を灯しておるのです。   というわけで、オークランド。守備については、縦の揺さぶりに弱いというか、アタッキングゾーンに入ってからのレイソルのパスワークにきりきり舞い状態でした。ただ、クリアがなかなか上手でした。綺麗にミートするクリアが多かったですね。また、攻撃におけるロングキックの球質についても、レイソルよりも秀でていたように思います(あくまで、球質に限定しての話ですが)。  では何故に、オークランドはそこだけ優れているのか。おそらくそれは脚の振りがコンパクトでミートすることに集中できるんだと思うですね。基礎的な骨量があるだけに、無闇やたらと脚を大振りする必要もなければ、変に力むこともない。その分、日本人に比べてクリアなんかのところで正確なプレーができるのかなぁ、なんて感想を持ちました。  そんなオークランド、後半はビミョーなパスワークを交えつつ、攻撃的に圧力を掛けます。最後の技術力こそ不足していましたが、レイソルからすれば押されっぱなし、みたいな印象。ただ、レイソルって勝ってる試合の後半に、こういう感じになることが多いですよね。  なので、このへんは計算ずくというか、いつものパターンというか。その証拠に、レアンドロ・ドミンゲスとワグネルなんかは、かなりタラタラやっていました。要するに省エネモードで後半の時間を潰していたんじゃないでしょうか。  そういう試合巧者ぶりは酒井が負傷したときに遺憾なく発揮され、選手交代までの時間、すばやく茨田が酒井のスペースを埋め、かつ、無駄に倒れて時間を稼いでいました。この辺り、さすがはブラジリアンなチームです。     アルサッドvsエスペランス(12月11日)  アルサッド     エスペランス     9            15 10 3   14  12        28          18    5 15                19 21 13 4 21 6     12 3 29 6       18                      1  アルサッドがケイタのすんごいシュートが弾かれたところを押し込んで先制し、後半開始早々にもイジョンスがフリーキックに競り勝ったこぼれ球を21番が反応して追加点すると、一方のエスペランスもフリーキックをエースのダラジがヘディングで押し込んで反撃するも、最後の決定力を欠き、2-1で終わった試合です。  結果だけ見ればアルサッドが勝ったわけですが、どっちが個人として、あるいはチームとして高いレベルのプレーを披露していたかと問われれば、エスペランスだったんではないでしょうか。  アルサッドの28番ムサクニのドリブルは切れ切れでしたし、10番(ダラジ)と15番(ヤニック)の2トップ(1トップ1シャドー?)も惜しいシュートをかすめ続けました。  エスペランスの基本形はショートカウンターからの中央突破。真ん中の厳しいところにもポンポンとクサビお縦パスを通して、小刻みなドリブルで相手DFを切り裂く。そして隙あらば積極的なシュート。後半になると圧倒的に攻め立て、サイドを蹂躙しまくります。  こう述べれば、エスペランスはめちゃめちゃ強そうなんですが、如何せん、シュートが決まらない。最後の精度に難があるところは、いかにもアフリカのクラブなのですが、崩しは完璧ってシーンが非常に多かったので、もはや「おまえは谷澤達也か!!」とツッコミを入れずにはいられません。                        一方、アルサッドの大黒柱は12番のケイタ。まぁ上半身がゴツいこと、ゴツいこと。もう胸板の厚さとか、尋常じゃないですよね。街で目が合ったら確実にダッシュで逃亡します。  先制点も、この選手から。右サイドの角度のないところから、正確かつパワフルこの上ないスーパーミドルシュートをぶちかますと、相手キーパーは弾くのが精一杯。こぼれたところを14番がヘディングで押し込みました。  この辺りで、ワタクシとしても文明の利器「Wikipedia」様を発動させます。そして大いなる勘違いをしていたことに気がつきます。てっきり、この選手はバルサから移籍してきたのかと思っていたのですが、完全に別人なんですね。こちらは「アブドゥル・カデル・ケイタ」でバルサは「セイドゥ・ケイタ」。  じゃあ兄弟か何かかと思いきや、特に血縁関係もない模様。なぜならば、こちらのケイタはコートジボアール代表で、あちらのケイタはマリ代表。地理に疎いワタクシとしてはコートジボアールとマリの位置関係なんて存じ上げません。そこで、これまた文明の利器「google map」様を発動させます。そうしたところ、どうやらギニア湾沿岸のコートジボアールに北接するのがマリということになるらしいです。やはりスポーツの国際大会というのは世界地理の勉強になります。 

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2012年02月14日

ゼリコ・ペトロビッチと大熊清による縦に速いサッカーの周辺をウロウロと…~2011年シーズンのJリーグを振り返る・監督の横顔編①

どうも週の初めはペースが掴めない、永遠のコドモこと管理人は別館4thDayMarketCentreのペースも掴めません。  梶山と巻弟とかをサラッと。 関塚JAPANの2トップ採用とかをサラッと。  アフリカ選手権から見る日本サッカーとかをサラッと。   というわけで、、、  サッカーの戦術には流行り廃りがありますよね。 ここ数年は、「縦に早い」サッカーを志向してるチームが多いかと思われます。  ここで言う「縦に早い」サッカーとは、クラシカルなカウンターサッカーが中盤を省略しがちなのに対して、中盤(ウイングを含む)の突破力を活用するサッカーのことですね。で、そういう「縦に早い」サッカーについても、大きく2つの潮流があるかと思います。  一つは、いわゆるショートカウンター。  代表的なのは石崎監督時代の柏でしょうか。あるいは、ワールドカップ直前に惨敗を繰り返していた頃の岡田ジャパンも、このカテゴリーかと。  この戦術のミソは、高い位置でプレスをかけ、奪うや少ない手数のパス交換で、一気に相手ゴールに押し寄せるというところ。一歩間違えると岡田ジャパン的玉砕プレスになります。また、基本的にカウンター戦術ながら、ショートパスを中心に比較的多くの選手が攻撃に関与するというのも、特徴として挙げられますね。  もう一つの「縦に速い」サッカーは、ウインガーの突破力を前面に押し出すサッカーです。要するにオランダのサッカー。  この場合、かつては「縦に突破してクロスを折り返す」能力が重視されていましたが、近年は、左利きのメッシやロッベンが右サイドに置かれることに象徴されるように、「縦に突破して、切り返してシュートまで持っていく」という能力が求められるようになりました。香車であったウイングが、最近では飛車(成って龍)でなければならなくなったわけですね。    さて、そんな時代の趨勢を振り返った上で、昨シーズン新たに上述のうち、後者の「縦に速い」サッカーを取り入れたのが、FC東京と浦和です。  FC東京の大熊監督についていえば、意図的に「縦に速い」サッカーを志向していたかどうかは、やや心もとないですが、少なくともある段階までは、前任者が標榜した「人もボールも動く」サッカーとは異なるベクトルで、かつ、攻撃におけるパス交換は、組織的というより、個人の閃きに依存する傾向が強かった。  一方の浦和については、監督のペドロビッチさんが、自ら公言していたように、オランダ流のサッカーを追求しました。  しかし、この両チーム(FC東京については序盤戦に限定されますが)、なかなか周囲の期待に応えることができませんでした。そこで、その主因をワタクシなりにつらつら考えたわけですよ。この両チームの不振には、何か共通点があったのではないか、と。  で、思いついたのが、両チームとも、「センターの選手がサイドの選手を走らせ、その折り返しに対して、複数の選手がPAに雪崩れ込んでいく」ってシーンの少なかったことです。  結局、両チームとも、サイドの崩しをウイングの位置に入った選手の個人技に委ねていたわけです。チーム全体として、相手守備陣を揺さぶった上でサイドを崩しているわけではない。  サイドこそ崩せているが、崩せているのはサイドだけで、相手守備陣全体にズレが生じているわけではない。だから、サイドを崩せど崩せど、得点の気配は強まってこない、みたいな。  ウイングの選手の突破というものを、チーム全体の連動性のなかに、上手く組み込めていなかった、という言い方も可能かもしれません。  それを象徴するのが、サイドを崩した後、両チームのアタッカーが何人、PAに突入していっていたか、ということです。  概ね、大熊FC東京は2トップが基本でしたが、サイドにウイングタイプを置くチームは1トップであることが多い。ただ、1トップであることと、PAに選手が1人しかいないことはイコールではありません。というよりも、イコールじゃいけないわけです。  だから、多くのサッカー指導者は、「如何にバランスを崩さずに、PAに飛び込む人数を増やすか」って部分に非常に苦心するんだと想像します。そして、それを可能にするためにはチームの連動性を磨くしかない。  先に「ウイングの選手の突破というものを、チーム全体の連動性のなかに、上手く組み込めていなかった」と述べましたが、それは、「ウイングと連動して相手守備陣全体にズレを作る」が出来ていないという意味であり、同時に、「ウイングの突破に連動してPA内の人数を増やすことができていない」という意味でもあります。  両チームが苦戦した根本的要因は、こういうところにあったのではないでしょうか。    本来なら、「如何にバランスを崩さずに、PAに飛び込む人数を増やすか」なんていうのは、指導者にとって、基本中の基本となる作業だと思います。しかし、ヨーロッパの最先端では、メッシやロッベンなど、そういう基礎作業がなくとも1人で点を取れてしまうカットイン系のタレントが輩出され、バルサやオランダ代表といったヨーロッパの中でも特にスペシャルなチームが、そういうタレントを生かす戦術を取るようになった。  それ自体はサッカーをより魅惑的なものとしてくれたわけですが、一方で、そういうカットイン系ウイングを重用するという流行が、「バルサやオランダ代表ではそうしている」とか「それがヨーロッパの最先端だ」との名のもと、「如何にバランスを崩さずに、PAに飛び込む人数を増やすか」という監督として基礎作業の軽視を正当化してしまっているようにも思うのです。  言い方を変えれば、「ウイングが個で突破し、1人で決めてしまうことを期待する戦術」をチヤホヤする世相によって、「監督としての基礎作業とは何か」とか、「この監督は基礎作業のできる監督なのか」ってことに対する厳しい目を濁らせてしまっているのではないか、なんて思います。 

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2012年02月11日

第90回全国高校サッカー選手権大会の周辺をウロウロ振り返る④~テレビ観戦記(尚志vs四中工と市船vs四中工)

ここ数日は比較的ちゃんとルーチン的に別館4thDayMarketCentreをアップしております。  湘南の財務状況らへんをサラッと。 矢野の復帰と欧州で通用する日本人選手らへんをサラッと。 U―23日本代表の直前合宿前倒し断念らへんをサラッと。 FAと天皇杯あたりをサラッと。   尚志vs四日市中央工業(01月07日)  尚志          四中工                  15  11                     16  09        09                     18  07  08   08  06  07                     17 05  04  03  02     13  03  02  15         01                         21  なんせ01月07日から01月09日まで帰省しておりまして、準決勝・決勝は結果を知ってから見たわけですよ。まぁ、それは他の試合も同様なんですが、帰省していたってことは、四中工の話題で持ちきり状態のコミュニティに参加してきたってわけで、スコアまできっちり頭の中に入った状態で録画を見たわけですね。  なので、てっきり試合開始直後から一方的に攻め立てて圧勝したのかと思っていたのですが実は序盤は尚志がペースを握っていたのですね。  とはいえ、「〈緊張感持って真面目に!誠実に!真剣に!〉ってのは苦手だが、のらりくらりグダグダしつつ、なんだかんだでどうにかする」っていう県民性(←ワタクシの主観による感覚的分析です)そのままに、サクッと四中工が先制してしまいます。そして抜け目なく前半のうちに追加点も挙げてしまいます。  四中工3点目は、2トップ二人のツーマンショーではなく、絶妙な「3人目の動き」からボールを貰った7番君が突き刺したもの。4点目はこの日何度も単独突破を繰り返し、チャンス逸を繰り返していた16番浅野君のループシュート。  もちろん尚志も気概を示します。後半も35分を過ぎてから9番君が意地の一撃を突き刺します。そして、その後も攻め続け、その結果として5失点目、6失点目を喫しますが、それは一つの勲章でしょう。   尚志は、相手にリードを許してから、なかなか攻めの形を作れなくなりました。市船みたいな強烈な中盤の守備力を誇るチーム相手ならばリードされた後に手も足も出なくなるってことも理解しやすいのですが、そこまで守備専一ではない四中工相手でも、そうなってしまう。  そう考えると、市船の勝負強さは、戦術が守備的だから相手チームが消されてしまうのではなく、高校年代、しかも近年は、ユースから漏れた選手の敗者復活戦という位置づけに傾きつつある高校選手権においては、運動量の落ちる後半になると技術力の差が露骨に出てしまうってだけなのかもしれません。  試合開始しばらくは、まだ体力的に余裕があって、それと比例関係にある「頭の体力」も十分ですから、多少の技術差は埋められても、時計の針が進んで体力的な余裕がなくなると脳内も酸欠状態になって、ほとんど脊髄反射のようにしかプレーができなくなります。それはプロでも同じでしょうし、バルサの選手だって変わらないと思います。そして、だからこそ、そこで筋肉にインプットされた技術力の差が出てしまう。ゆえに高校選手権の終盤の20分くらいというのは、常に残酷な時間となるのでしょう。     市立船橋vs四日市中央工業(01月09日)  市船          四中工                     09                   09  16 08    10    11       18            08      12  23                25  07 05  04  03  02      13  03  02  15        01                   21  ご存じの通り、最後の最後で市船が美味しいとこ取りで優勝をかっさらっていった決勝戦。四中工絶対主義の弊ブログとしては「タラレバ」全開で書いていきます。客観性もへったくれもありませんし、露骨な依怙贔屓を惜しげもなく披露していくので、「正論」なるものを好む頭の良い皆様は読み飛ばしてくださいませ。  タラレバといえば、そもそも四日市出身の和泉君が市船に所属していること自体がおかしい。まぁ、それを言い出せば、四中工にも國吉君とか眞田君とか松戸のクラブチーム出身者がいるので、そこは恨みっこなしなわけですが、では、その千葉県がらみの國吉君が出場停止で試合に出ない以上、市船としてもスポーツマンシップに則り、三重県がらみの和泉君を敢えて出場させないというのがフェアプレー精神ってものではないでしょうか。。。違いますね、えぇえぇ。知ってますよ、むちゃくちゃな理屈だってのは。はいはい。  でもですね。  そうでも言わないとやっていけないくらいに悔しいって話です。普段から述べているとおりワタクシ、Jリーグの試合を年間20試合くらいは現地観戦する一方で、特に贔屓にしているクラブはありません。だから、比較的淡々とマッチレポを書くのですが、贔屓のチームが敗れるのを目の当たりにすると、理不尽な言いがかりの1つや2つこぼしたくなりたくもなるわけで。そう考えると、自分の愛するチームのマッチレポを周囲に不愉快な印象を与えることなく書き続けていらっしゃる、スポナビ内の他の諸ブログの書き手の皆様って、ホントに凄い。  ともあれ、タラレバです。いや、タラレバは要りませんね。だって「國吉君がいれば…」で、だいたいの溜飲は下がりますもん。  なので、以下、負け惜しみ。  いやですね、市船って決勝までのほとんどの試合で後半は相手チームに何もさせなかった。中盤のチェック、運動量が落ちない。どれだけ凄いんだよって思っていたのですが、冷静に考えば、市船の入った山は守備的なチームが多かったのか、対戦相手は長崎日大・矢板中央・大分と守備に特徴を持つチームばかりだった。手負いの清商も攻撃力を喪失していましたし、そういう意味では守備的対決で先制点を奪って、そのまま勝ってきた。  対する四中工は2トップの躍動を2列目の3人が操縦し、SBもしっかりと攻撃参加するという、アタッキングのチーム。それでも市船は封じてしまうのかな、とか覚悟していたのですが、実際には四中工が中盤でボールを回せていました。ただ、如何せん、高さがなかった、飛び道具がなかった。なんせ、出場停止の國吉君(179cm)がフィールドプレーヤー最長身ってくらいだから、「多士済々」的な部分で市船に劣ってしまいましたね。  

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2012年02月08日

外国籍選手の周辺をウロウロと…~2011年シーズンのJリーグを振り返る・選手の群像編⑥

最近も今ひとつコンスタントさを欠いておりますが、無理矢理ながらも毎日更新しているテイにしてありますので別館4thDayMarketCentreもよろしこ。  我那覇本の界隈をサラッと。  「キツい」春キャンプの界隈をサラッと。 シリア戦敗北と権田の界隈をサラッと。 シリア戦の反響らへんをサラッと。   Jリーグを彩る要素の1つとして、外国籍選手の存在があります。今回は、そんな外国籍選手にスポットライトを当てつつ。  鳥取戦(07月02日)は、FC東京にとって記念すべき日となりました。この試合のキックオフ前にルーカスがFC東京復帰の挨拶をしたのですね。  ルーカスの流暢な日本語がFC東京サポーターのハートを鷲掴みにしたわけですが、ワタクシのハートは鷲掴まれませんでした。何せ、ルーカスが挨拶をしている時間には、まだコンコースを歩いている最中でしたから。ルーカスが何やら挨拶をしているらしいことは伝わってきましたが、場面そのものは見ておりません。  一方で、それと同日に味スタを訪ねた長友選手には、それなりにハートを鷲掴まれました。何せ、コンコースを抜けてスタンドに出た、その時、まだ長友選手は大型ビジョンに大写しになりながら、スタンドの関係者席だか貴賓席だかの外から手を振っていましたから。  長友選手、試合後はグランドまで降りてきてサポーターに挨拶したみたいですね。長友選手のそういう感じ、スターになったからといってVIPルームの中でふんぞり返っていないところは大変に好感が持てます。  ハリウッドスターの皆様に長友の爪を煎じて飲ませて差し上げたい。いちいちボディガードを、そんなけ引き連れていたら余計に目立つだろう、と。    ええっと話をルーカスに戻します。厳密には外国籍選手に戻します。2011シーズンに加入した外国籍選手で、最も世間の注目を集めたのはユングベリでしょう。ワタクシも川崎vs清水(09月24日)で見ましたよ。  彼の加入以来、清水と言えば、すっかりユングベリの印象が強くなってしまいましたが、ほかにも、ヨンアピンとかアレックスとか、実力派の助っ人さんたちが在籍しています。このヨンアピン選手とアレックス選手は、普段から仲が良いのでしょうか、試合中も何かとコミュニケーションを取っていました。  例えばヨンアピン選手が不本意なファールを取られたとしたらアレックス選手が慰めに近づき、アレックス選手がらしくないイージーなミスを犯してしまったらヨンアピン選手が慰めに行く、といった感じですね。  そして、清水が誇る外国籍選手の最後の1人がボスナー選手ですね。この日のボスナー選手は、マイボールにしたところに小林悠選手が圧力をかけてくるや、リフティングで華麗に交わそうとして、クリアしきれずに却ってピンチを迎えるといったお茶目な一面を見せていたのですが、ほかにも様々なところで茶目っ気を発揮しまくっていました。  例えば、近いポジションにいることの多かった太田選手へのツンデレ感などは、お茶目としか表現のしようがありません。  具体的にはスローインのボールを太田選手に渡すときのボスナー選手などは、一切相手の方向を見ることなく「勝手に取って投げろ」と言わんばかりの乱雑さでボールを送っていました。この場面に限らず、総じてスローインのボールを太田選手に渡すときのボスナー選手の所作は、なんとなく全体的に雑。決して悪意があるとか冷たいとか、そういう印象は受けませんでしたので、けだし、これぞ所謂一つの一世を風靡したツンデレってヤツに相違ありません。    このように多種多様な外国籍選手がJリーグに彩りを加えてくれていたわけですが、一方で、少なくない選手が2011年をもって所属チームを離れました。  例えば湘南vs札幌(11月26日)は、湘南におけるアジエル選手のラストマッチでした。  最近まで勘違いしていたのですが、アジエル選手って浦和経由で加入したブラジル人だったんですね。てっきり、世間の除目を集めたとか集めてないとかで有名だとか、そうでもないとか言われているコロンビアトリオの1人で、最後の生き残りかと思い込んでいました。  コロンビアトリオって、具体的に誰でしたっけ?パラシオスの名前しか出てこないのはワタクシだけでしょうか?  そんなアジエル選手、ポルトガル領になって以降はキリスト教国となったブラジル出身ですから、別れの挨拶における第一声は「神に感謝します」。  昔、「日本では『皆様に感謝します』と言うべきことも、欧米(=キリスト教国)では『神に感謝します』と言わなければならない。逆に考えると、日本では『世間』こそが『宗教』である」なんて言説を聞いたことがあります。  「だから何?」って話ですが、思い出したんだから仕方ない。  それはともあれ、2011年というのは、アジエル同様シーズン末にジュニーニョが川崎と契約満了となり、シーズン当初にはマルキーニョスもJリーグを去った。  二人とも結果的に日本に戻ってきてくれましたが、長い期間Jリーグで活躍し、一時代を築いた優良外国籍助っ人選手が揃って、その一旦とはいえ役割を終えた。  時代の移り変わりに思いを馳せるとともに、このタイミングの一致は、本当に単なる偶然に過ぎないのか?って部分に少し興味があります。  かといって何か成案があるわけではないのですが、なんとなく「人の流れ」とか、それを支える「構造」に、なんらかの変化が起きているような気がしないでもない。あるいは「代理人」をめぐって世代交代というか、勢力消長があるのかなぁとか思ったり、その背景にはブラジルの経済成長により、これまでの方法論では上手くいかなくなっているとか、そういうった要素もあるのかも、なんてね。 

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2012年02月03日

第90回全国高校サッカー選手権大会の周辺をウロウロ振り返る③~テレビ観戦記(矢板中央vs市船と市船vs大分)

寒いですね。こんな寒い日には別館4thDayMarketCentreで心を暖めようとしてみてくださいませ。どうやっても温もりは発生しません。  家長移籍の界隈をサラッと。 遠藤兄のDVDの界隈をサラッと。  昨年末の山雅・マリノスの界隈をサラッと。   矢板中央vs市立船橋(01月05日)  矢板中央          市船                   10 20              09 17       09       08  10  11    06  07             18  23 14 04 02 16       05 04 03 02      01                 01  放送の枕詞が「関東勢対決となりました・・・」。確かに関東勢対決ではあるのですが、ワタクシの勝手な見解として、宇都宮より北の栃木県は北関東ではなく南東北だろうと思うわけですよ、主に言葉(方言)の面から。あるいはさいたま市以外の埼玉県は南関東ではなく北関東ではないかとの疑いを排除しきれないわけで。ちなみ前橋・高崎より向こう側の群馬県は信越地方です。  逆に千葉県の場合、千葉市まで、柏市までは都会。翻って内房やら南房総やら九十九里やらは首都圏にあらず。野田の扱いが難しいものの、船橋は東京生まれ東京育ちを除く誰から見ても大都会なわけで、その船橋と矢板を同列に語るかねぇ?とか思うわけですが、ともあれ関東勢対決。  結局、セットプレーなわけですよ、市船は。ということでセットプレーから市船が先制点と追加点。そのまま市船の勝利。以上終了。   この日の解説は我らが小倉隆史。小倉さんは朴訥な風体や、バラエティ対応の出来る人柄から、松木系解説者のように感じなくもないのですが、実は解説が非常にお上手。基本的には技術的な解説に終始して、高校サッカー名物「人間劇場」には、周囲に失礼のない程度にだけお付き合いする、というスタンス。絶妙です。  順々決勝だと言うのに、全体として圧倒的な市船ペース。厳密には市船ペースと言うよりも、矢板中央が何も出来ないという感じ。いつもの述べるように、ワタクシみたいなサッカー未経験者にとっては、攻撃面の分析は出来ても守備の部分についてはよく分からない。  そういうなかでも小倉さんが、市船の守備の素晴らしさを、目の前で展開されているプレーに応じて、逐一説明してくれる。いかに市船のチェックが速いか、プレスが適切か、繋ぎのロングボールが正確か、などなど。   一方、矢板中央は後半から手負いのエース石井君を投入します。この石井君は風貌といい、ガタイのイカつさといい、プレーのダイナミックさといい鈴木隆行を、どことなく彷彿とさせます。  しかし、ほとんど状況を打開できません。この試合だけをみれば、「なんで、こんなチームがベスト8まで来てんだ?」って思ってしまいがちですが、それだけ市船の守備が凄いってことですね。決して矢板中央の選手たちが勝手にミスっているわけではなく、つねに市船が数的優位の中で厳しくチェックを繰り返して、手も足も出なくさせていたわけですから。市船、恐るべし。     市立船橋vs大分(01月07日)  市船          大分                      09             21 18     10    07     11   13    09      12  23           06 07 05  04  03  02     08  04  17  16         01              12  というわけで、市船はセットプレー。はいはい。華麗なコンビネーションでゴールをこじ開けても、フリーキック一本で決めても、1点は1点。  追加点も市船は、あくまで市船らしく。相手が人数をかけて攻めてくると、しっかり守って前線の3人でカウンター。7番君とか、4~5人に囲まれても突破してしまう。それだけの技術があるなら、もう少し攻撃的というかポゼッション志向というかパスサッカーというか、要するに見ていて面白いサッカーをやれよ、とか言いたくもなりますが、敢えてそれをしないのが市船。  市船が魅惑的なサッカーをやるというのは、バルサが「ロングボール、後は運任せ」サッカーをやるくらい、理念の喪失なわけですから。監督さんはインタビュー等で「勝利に徹するのが市船」といった旨の発言をしていましたが、厳密には「負けても良いから全力でつまらないサッカーをやるのが市船。つまらないサッカーさえできれば勝ち負けは度外視」なのではないかとの疑惑さえ禁じえません。  で、普通の高校なら、このまま市船の必殺「相手殺し」で、ずるずるタイムアップとなるところですが、さすがはベスト4まで勝ち上がった高校だけあって、大分は後半35分過ぎにセットプレーから1点差に追い上げるヘディングシュートを叩き込みます。  大分は、リードされた後も、ずっと開始直後と同じサッカーをしていれば付け入る隙もあったのかなぁとか感じます。つまり「意図的にロングボールを蹴り続けるサッカー」ですね。市船は中盤でのボール奪取能力が異様に高いので、敢えて中盤を省略するサッカーを自らのイニシアティブのもと推し進めれば、大分にも勝機があったのかもしれません。   というわけで市船は、マリノスみたいなサッカーをやるわけですよ。もちろん市船はここ数年のマリノスには存在してこなかった「中盤での連動したプレス」という必殺技を携えていて、最終ライン(というより両CB)の個人的な強さに依存しているトリコロールさん達とは少し異なりますが、まずは守備力を全面に押し出して戦うという面では共通する。  しかし、サッカーというのは相対性のスポーツです。攻撃的なチームも、超攻撃的なチームと相まみえれば守備的なチームとされてしまいます。アーセナルもバルサと戦えば、パスの繋がらないチーム扱いですね。そういう論理によって、この日の市船はポゼッションサッカーを展開していました。18番の1年生君は、ここまでボランチで出場してきましたが、ほとんど左ウイングのような役割を担っていましたし。前線の3人以外の選手も加えた流動的なアタッキングなんて、もはや逆に市船のアイデンティティが崩壊しやしないかとヒヤヒヤしておりました。 

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